日記

どこにでもいる人の、ありふれた日記です。

初めて手を繋いだ時のこと思い出してる

中学生のときすごく好きだった人がいて、何回生まれ変わっても中学生になったらその人のこと好きになると思う。今会っても多分好きにはなれなくて、中学生のその人がすごく好きだった。私が今まで会った中学生のなかで一番好きで、これからもそうだと思う。特に中学2年生の頃が好きだったな。声変わりする前の透き通ったちょっと舌足らずな声も、真っ白な肌に折れそうな手足も色素が薄くて顔にホクロがたくさんあるのもとても好きなのに、ちょっと影があるところとか、たまに笑うところとかあるのも本当にズルい。何個属性を持てば満足するんだという感じだ。ああ多分この人が、それからの私の好みのタイプをつかさどる人になっていて、この人の要素が一つでもあると私は大体好きになってるみたい。最強すぎるな。あと家でイヌ飼ってるとこも好き。

当時は携帯を持ってなくて、家の電話で告白されたっけ。やばいな。そのあと携帯買ってもらって(パカパカのやつ)、パケット超えないように計算しながらメール交換してたな。パケットとか懐かしすぎる。よく知らなかった頃、めちゃくちゃ画像とか音楽保存しまくってたら2万くらい請求が来て怒られたことある。せっかく付き合えたんだからキスくらいしておけばよかったし、もっとお話しすればよかった。付き合ってることはみんなに内緒だったから、学校では知らないふりして過ごしていて、オススメの本を放課後こっそり机の中に入れて貸し借りしてたな。苦しくなってきた。自転車通学で、お互い友達と帰るんだけど、たまに田んぼの裏道みたいなとこで待ち合わせをして、友達と別れたあとしばらくお話ししたりしていた。ある時私がお土産でキーホルダー(お揃いとはわからない感じのやつ)をあげたら、次の日リュックに付けてきてくれたっけ。ああ。一度だけ家に行ったことあって、私たち以外誰もいなかったんだけど、ただドラマ観て帰ってきた。まだドラマ覚えてる。探偵学園Qの再放送で、エンディングはブリグリだった。一度だけ、本当に一度だけ手を繋いだことがあって、いつもみたいに林の中の裏道で自転車にまたがりながらこっそりお話してたんだけど、何でだっけな、自転車にまたがりながら手を繋いだ。ずっと黙ったまま繋いでたんだけど、向こうから犬を散歩してるおばさんが歩いてきて、パッと離してしまった。手は骨ばっていてサラサラしていて、温かくも冷たくもなかった。