日記

どこにでもいる人の、ありふれた日記です。

同窓会行ってセックスした

数ヶ月前、携帯電話に大学時代のゼミの同窓会のお知らせが来た。歴代のゼミ生が一度に集まるような大きい催しのようだった。所属していたゼミには友達なんていなかったので、誰かに会いたいなどとは思わなかったけれども、仕事を辞めるので行こうと思った。正直、そういう人がたくさん来る場所に行って、少しでも人脈を広げたいという打算的な気持ちがかなり含まれていた。

大学のある場所は今住んでるところから遠いので、卒業してから行くことはあまりなかった。わざと地元から遠いところの大学を選んだからなんだけれど。久しぶりだったので、道中に、よくこの景色見たなとか、あのお店行ったなとか思い出して、何とも言えない気持ちになっていた。私はいまだに、大学時代を思い出として保存することができていない。

同窓会は、何とか覚えていた同期や先輩や後輩がいたので、上手く溶け込むことができた。そうだ、ゼミってこんな感じだった。うわべだけの関係だったけれど、意外とみんなと仲良くしてたのかもしれないなと思った。

ゼミの同窓会が一度お開きになったので、後輩2人と別のお店で飲み直すことにした。後輩達のことはほとんど覚えていなかったのだけれど、この2人だけは記憶に残っていた。1人は優しい顔をした男の子で(実は全くそんなことなくて笑った)、もう1人は今どきのバンドマンっぽい男の子だった(今のバンドマンって中性的な顔立ちでスキニー履いてるって偏見があるんだけれど、そんな感じ。おいしくるメロンパンというバンドのナカシマという人に似ているので、ここからナカシマくんと呼ぶことにする)。実はナカシマくんは結構印象的で、何もなかったんだけれど、何もなかったのでよく覚えてる。自分でこんなこと言うのすごく嫌なんだけれども、私は人からの好意とか嫌悪感をすぐに察知することができるので、大学時代は、ああ、この人私に興味があるんだろうなと思うと必ずご飯に誘われたりメールが来たりした。それで、ナカシマくんからもほんのりとした好意みたいなのを一瞬感じたんだけれど、私がいくら笑いかけても手応えがなかったので、調子に乗るの辞めようと思ったきっかけだった。実は、今回の同窓会のときに、集合場所に着いたものの知ってる人が見当たらなくて立ちつくしていたら、ナカシマくんがお久しぶりですと話しかけに来てくれたんだった。その時に、ナカシマくん来てたのかと少し心がギュっとなったけれど、すぐに左手の薬指を見てガッカリしてしまった。私のきたない部分なんだけれど、独占欲が強くて、それは付き合ってない人に対しても例外なく発揮されてるんだけれど、好きだからというわけではなくて、うーん、好きじゃなくても、他の人のものになってしまうのはあんまり良い気分にはなれないみたいだ。

飲み直した話に戻るけれど、すでにお腹がいっぱいだったので、1軒目ではナッツとチーズをちびちび食べながらワインをしこたま飲んだ。たぶん酔っていたんだけれど、ナカシマくんは頻繁に私のことを良く言ってくれた。今まで言われたことのないような言葉を使って褒められてるうちに、むしろ馬鹿にされてるんじゃないかとまで思うくらいだった。なんとなく、これは今日何かあるかもなあと思った。奥さんとか彼女がいる人が不純な考えをしているときは、奥さんや彼女の悪いところを出して、それに比べてきみは、そういうところないからいいよね、みたいな話のつなげ方をする傾向がある(2/2の確率)。

それで、2軒目で馬刺しとか食べてる時に、優しい顔の男の子が脱落したので、3軒目はナカシマくんと2人でウイスキーのお店に行ってウイスキー3杯くらい飲んだ。今まで日本のウイスキーばかり飲んでいたので、スコッチというものを初めてきちんと飲んだんだけれど、何となく、木の匂いがして美味しかった。樽の匂いなのかな。それで、昔の話になって、実は私に憧れていたんです、でも彼氏がいたからなんて上手なことを言うので、私も、早く言ってよーなんて上手いことを言った。お店は薄暗くて、あんまりお客さんもいなかったので、ナカシマくんが、じゃあこの後、僕の部屋で飲み直しましょうかと言ったこともすんなり受け入れてしまった。たぶんその辺でタクシーを拾って、ナカシマくんが泊まる予定のホテルに向かった。フロントでチェックインしてるときに、2人いるとマズイんじゃないかなと思ってオロオロしていたけど特に何も言われなかった。後から聞いたら2人で予約してたらしい。すっかりやられてしまった。部屋に入って、何となくテレビを付けてビールを飲んだ。しばらくしたら、しきりにお風呂を勧めてきて、私も馬鹿ではないのでわかっていたけれど、少し意地悪したくなって、気がつかないふりをした。そうしたらナカシマくんが不自然なタイミングでお風呂に入っていった。その間椅子に座って目をつむりながら、大学時代のナカシマくんのことをボンヤリ考えていた。軽音部だと聞いたとき、ああそんな感じだなと思ったっけ。一緒に遊んだりご飯行ったことはなかったけれども、何となく、ちょっと気にしてたんだと思う、だから今でも覚えていたんだろうな。線の細くて可愛らしい後輩に今から抱かれるんだなあとしみじみ思っていた。そんなことしてたらナカシマくんがお風呂から出てきたので、そんなに眠くないのに眠たいね なんて話しかけたりした。そうしたら、いつのまにか椅子に座ったまま抱きしめられてたみたいだ。私はズルいので、そういう気であふれていたのに、ビックリしたふりをして、どうしたの、なんて言ってみたりした。そのあと、そういう気にさせちゃってごめんね などと背中をさすった。最後まで憧れの先輩でいてほしかったので、本当は私の方が、今日会ったときからこういうことしたかったことを悟られてはいけなかった。それで、今日だけだからねと言って(これは本心で、きっとナカシマくんもそう思っていたと思う)、ちゃっかりシャワーも浴びてやることやった。私の悪いくせで、お酒が入ってると攻め側になってしまうのやめたい。この前婚活パーティーで知り合った人とセックスしたときも、AVみたいやなとか言われたの結構気にしてる。今回も、お姉さんみたいなんて言われたけれど、本当は、恥ずかしくて純粋な女の子なんです。途中、大学時代の後輩とセックスしてることが急に可笑しくなって、何度も笑ってしまったんだけれど、暗かったのでバレずにすんだと思う。それで、明け方に眠ったんだけれど、眠りが浅くて朝に起きてしまった。ナカシマくんは二日酔いが酷いみたいだったので、1人になりたいだろうなと思って、8時過ぎにさっさと部屋を出てきた。たぶんもう会わないし、本当に良い思い出だった。その辺で会った人とセックスするのと、昔から知ってる人とセックスするの、全然違う。すごく申し訳ないんだけれど、指輪をしてる人とセックスするの、かなり興奮した。本当にごめんなさい。私は、浮気とか不倫はバレなければ許されると思っている。もちろん、これからお付き合いしたり結婚した人にも、私にバレなければ浮気してもらっても構わないと思っている。バレなければ誰も不幸にならないし、罪悪感を一生背負ってもらえるのであればそれでいい。私もたくさん背負っているし、もしバレて大変なことになったとしたら責任とる覚悟でいる。何にも考えずその場のノリとかではなくて、私なりにちゃんと覚悟してセックスしてる。それくらい大切にセックスしてるの、えらい。

帰りに松屋で朝ごはん食べて(やっぱり松屋の牛丼が一番おいしい)、夕方くらいに帰ってきて、ご飯も食べずに15時間くらい眠ってしまった。眠たくないのに眠たいねなんて言ってたつもりだったけれど、やっぱりすごく眠かったみたいだ。