日記

どこにでもいる人の、ありふれた日記です。

遠い昔に思っていたようなこと

人が誰かと付き合ったり別れたりすることはどうでもよかった。子どもを産んだり同棲を始めたりすることだって報告しないでほしいと思った。向かいあってしまえばその人が周りから何て言われていても関係なかった。その人の声とか仕草とか、言葉の選び方でどんな人生を送ってきたかなんて大体わかるので、余計なことは話してほしくないと思った。ただ私は、誰にも迷惑をかけずに暮らしていきたいだけなのに、それすらも許されなかった。

会社にもの静かな派遣さんがいる。女性が少ないので皆んなで一緒にお昼食べてるんだけど、いつもジッと黙って存在感を消している。私たちも、特に話しかけたりしない。わざと話にいれないとか、そんな気は全くなくて、ただ、空気のように本当に忘れてしまっているのだと思う。たまあに、話に入ってくるときがあって、そんな時は必ず、お伺いをたてるような目をしていて、私はそれを見るととても嫌な気持ちになる。きっと、私たちは似ていて、少し間違えれば私だって、子どもを保育園に預けてる間だけ働いて、こんな感じにオドオドしていたのかもしれなかったけれど、少し知恵をつけてしまったせいで、適当に話に参加したり、自由にお昼を過ごしてるように見えてる。